あなたの親は元気ですか?
ある日突然寝たきりになった母親の壮絶体験記と在宅介護16年で学んだコツを綴ります。
ご挨拶
始めまして。
私は今、要介護5、寝たきり、気管切開、酸素マスクを付けている母親を在宅で介護しています。
障害区分6の重度障害者です。
私の夫と母との3人暮らしです。
在宅介護を始めてから、早14年が経ちました。
母が60歳で突然、脳出血で倒れてから20年。
この20年の間には本当に色々な出来事がありました。
母が倒れた当初、私は30歳で独身。
介護の「か」の字も分かりませんでした。
父親もおらず、一人っ子の私は突然の出来事に、ただうろたえるばかりでした。
OLで一人暮らしだったので、その時すぐに母を引き取る事など到底出来ず、7年間は介護施設に預け、平日は仕事、週末の休日に施設へ面会に行く日々を7年間過ごしていました。
その後、私は母の介護に理解と優しさを持ってくれる夫と出会うことができ、結婚しました。
30代で独身、寝たきりの母親を抱えた私は、結婚は半ば諦めていました。
諦めていたのにはもうひとつの理由もありました。
私は膠原病という難病を患っているからです。
膠原病は【完治しない】病なため、私は現在も定期的に病院に行き検査を受け、毎日薬を服用しています。
不治の病の膠原病持ち、それに加えて寝たきりの母親まで抱えている。
こんな私をもらってくれる人なんていないと思っていました。
それでも希望を捨てずに、何度転んでも、その都度立ち上がり懸命に生きていたら、ある時、優しい夫と出会い、結婚する事が出来ました。
どんな困難に見舞われても、介護を諦めなかった私への神様からのプレゼントだと今では思っています。
ド素人だった私達夫婦も、今では在宅介護13年生を迎えるまでになりました。
寝たきり→誤嚥性肺炎→気管切開→腸ろう、酸素マスク……
様々な試練を乗り越えて、今も自宅介護は続いています。
ここまで来るには、言葉には言い表せない程の苦難にも幾度も見舞われました。
悔し涙、悲しい涙…
何度泣いたか分かりません。
現在、母は80歳。
倒れてからなんと20年!
寝たきりの状態ではありますが、母は母なりに命を全うしようと頑張ってくれています。
60歳で倒れた当初は、正直、ここまで長生きは出来ないだろうと思っていました。
在宅介護は決して楽ではありません。
ハッキリ言って大変な事もたくさんあります。
けれど、
【じゃあ、在宅介護なんて無理なんじゃない?】
ともしも聞かれたら、私はこう断言します。
『決して無理ではありません!ただ、やり方を誤ると苦労が増えるし、上手くは出来ませんよ』
と。
何事にも【押さえるべきポイントやコツ】があるように、在宅介護を成功させるにもただなんとなく流されるようにしていては、決して上手くは回らないという事を、この14年間の介護生活で嫌というほど学びました。
逆に言えば、コツとイザという時の対処法さえ分かっていれば、どんな困難も乗り越えられるんです。
これまでは介護漬けの日々をやり過ごすのが精一杯で過去を振り返る余裕もなく、ただひたすらに突っ走って来ました。
しかし数々の苦労が実を結び、またたくさんの方々のお力を借りながらようやく少し、自分にゆとりが持てるまでになりました。
そこで思いました。
この20年間で得た教訓や数々の試練への対処法、大事なポイントを公開する事で、このブログを読まれた方の道しるべになれるかもしれない。
介護に悩んでいたり疲れている方々にとって、少しでもお役に立てれば、長年の介護経験も決して無駄ではなかったのだと思えるような気がします。
高齢化社会に既に突入している日本。
既に介護を頑張っておられる方も、これから来るかもしれない介護に不安を持たれている方も、
「介護なんて他人事だよ」
と思っておられる方にも、ぜひお読み頂きたいと思います。
介護はある日突然にやってきますもちろん、
予告はありません。
その衝撃は耐え難いほどの破壊力です。
このブログが、そして壮絶な体験記が、ほんの少しでも、どなたかのお役に立てたら本望です。
このブログでは
- 母が倒れてから現在までの経緯
- 介護のポイントや困った時の対処法
- 実際に使ってみて役に立った介護グッズなどなど
経験から得た教訓をお伝えしたいと思います。
よろしければお付き合い下さいね。